派遣社員を活用する企業側のメリット
企業はなぜ派遣社員を活用するのか
労働力不足は様々な職場に起きている現象ですが、その理由となっていることは様々で、雇用したくても思ったように人材が集まらない場合や、雇用を増やすことができない状況にある場合もあります。正社員を1人雇用するためには、採用するまでの選考や入社後の教育、フォローなど、多くの時間とコストがかかる上、雇用する企業側にも様々な責任が生じることになります。しかし、そうまでして正社員を増やすことなく労働力を補強したいという場合において、派遣社員の活用は企業に大きなメリットをもたらします。
また、派遣社員として働きたい人の中には、毎日のフルタイム労働ではなく週3日ほどの頻度で無理なく働きたい主婦などの層も多く、正社員としての責任を課されない形での労働に対する一定のニーズがあります。
派遣社員を取り入れることのメリット
派遣社員を取り入れることのメリットは数多くありますが、最も大きいのがコスト面です。正社員を雇用する場合には、給与だけでなく数々の手当や社会保険料、経費、賞与等、いろいろな名目のコストをかける必要があります。しかし、派遣社員の場合は、労働報酬のみを支払えばいいだけです。福利厚生などその他の分野におけるコストは派遣会社側が負うものであって、企業側はそれらのコストを一切かけることなく仕事をしてもらうことができます。また、人材の募集から採用に至るまでの経緯もなく、派遣会社から希望に合う人材の紹介を待てばいいだけなので、採用に当てるはずの労働力を別の部分に有効活用することができるようになります。
派遣社員を活用する企業にとってメリットとなるのはコスト面だけではありません。派遣社員として登録している人材の中には、様々な分野の業務におけるスペシャリストも数多く在籍しています。正社員として特定の企業に所属していなくても、新しい現場に対応できるだけのスキルと経験を備えた派遣社員が現場に入って社員と一緒に働くことによって、派遣社員と正社員がお互いに学び合いながら労働力をさらに強くしていく助けにもなります。
派遣のあり方も多様化している
働き方の多様化に対する認識が高まっていますが、派遣社員の活用法も多様化しています。かつての派遣社員というと個人単位での派遣というイメージがありますが、現在ではプロジェクトに対してチームを派遣するということも可能になってきています。ワークライフバランスの重要性が強調されるようになっていくことが予想される今の時代において、派遣社員は今後ますます注目を集めるようになる働き方のひとつとなるでしょう。